秋日濃し浮かびし亀のかふらにも

9月11日の句会から-5 さて、岡山に着きました。車を置いて川沿いに西川緑道公園をめざします。「秋暑し・・・」「秋の川・・・」「秋の水・・・」なんて、周囲を見ながら歩きますが、暑いだけで一向に思考がまとまらない。「ちょっと一休み」とフェンスにもたれて川面を覗くと、「うわっ、亀だ!大きい!」水草に乗っかるようにして30Cmほどの大きな亀が浮いていました。「外来種かなあ?甲羅の縁がちょっと黄色っぽいぞ」ともう少し詳しく見ようとすると、危険と思ったのか、亀はゆったりと水底に沈んで行きました。濡れた甲羅に光る日差がきれいだったなあ、と一句、、、。これで五句、ここから先は惨憺たるもので、あと二句無理やり造って出しましたが結果は推して知るべしで、ここでは割愛いたします。それでも何とか当日句で七句出しましたとさ、、、。(2013年秋詠)

池の鯉秋日含めばすぐ潜る

朝は寒いが、太陽が顔を出すと途端に暖かくなって来る。ちょうどそんな晩秋の日の暖かくなりかけた頃でした。池にかけられた橋の上から覗くと鯉が寄ってきました。鯉は水面に顔を出し、大きく口を開けて動かすと、また潜っていくのです。鯉にしてみれば「餌ちょうだい!でもまだ寒いな、潜ろう!」と言った感じなのでしょうが、それがちょうど出始めた太陽の光を含んで潜っていくようで、、、。(2010年秋詠)

秋日濃し二人ベンチに語らへば

一時間ぐらいは歩いたでしょうか、公園まで下りた頃には霧は完全に消え、暑いほどの秋晴になっていました。四阿のベンチでしばらく休憩です。俳句のあれこれを話していると、つい時間を忘れてしまいます。句友っていいものですね。時々「句敵」などと言われますが、、、。<その8>(2009年秋詠)