家ぢゆうが濡れてゐるやう雪の後

昨日やっと二週間前の雪が消えました。こんなに長く残っているのも近年無かった事です。まだ少し湿っぽさが残っていますが、もう少しです。ここでこれぐらいだから雪国では大変だろうと思います。昔雪の京都で喜んでいたら、福井の人に「雪が降って楽しいと思った事なんて一度も無い」とぶぜんとした顔で言われた事があります、、、。(2015年冬詠)

トラックの北国なまり屋根に雪

掲句は道の駅での景です、、、。仕事をしていた頃いつも入ってくるトラックに東北ナンバーの車がありました。一目で分かる、少しだけデコレーションを施した、派手なトラックでした。運転手のほうは反対に寡黙で、ほとんど話をすることはありませんでしたが、話せば東北なまりで訥々と、、、。退職前のちょうど今頃だったでしょうか、業務の引継ぎで四国の工場へ行っていて、そこへ入って来たのがそのトラックでした。まさかこんな所で会うとはと驚きましたが、それでもその時は懐かしくて、お互いにずいぶん喋りました。東北なまりと岡山なまりで、、、。(2014年冬詠)

電線に孤高の一羽雪降る夜

昨年の雪の夜の景です、、、。天気予報では今日は雪、この冬最大、数十年に一度の大寒波とか、、、。暖冬と思っていたらいつの間にか普通の冬に戻ってしまいましたね。道端にはまだ先日の雪が残っていますよ、、、。(2014年冬詠)

トラックの屋根に積み来る雪便り

県境のほうから南下してくる大きなトラックがカーブを曲がるときに屋根の雪を振り落として行く。それも思わぬ早い時期に。行き過ぎたトラックを振り返ると屋根にはまだたっぷりと雪を積んでいる。通りがかるカーブごとに落して行くのだろう、雪便りを配達するように、、、。(2014年冬詠)

雪の夜の億万浄土みな静か

古い句です。他の記事を用意していたのですが、大雪が降りましたので差し替えです、、、。適度に雪の降るこの地ならではの感慨かも知れません。雪深い地方に住まわれている方々にすれば、早く過ぎて欲しいだけの季節かも知れませんね、、、。(2001年冬詠)