まだ荒き樹間器用につばくらめ

動体視力のなせる技でしょう。花の後の桜並木を器用に燕が抜けて行きます。とは言うものの、確かに燕の数は減っているような気がします。まだ四月ですから、これから増えてくるのかも知れませんが、、、。(2015年春詠)

川渡る風に道ありつばくらめ

鶴山公園の東を流れる宮川は両岸に遊歩道が整備されており、昼間は少ないですが時々散歩している人を見かけます。上手に稲荷橋、下手に大橋の二つの橋がありますが、面白いことにその中ほどの川の中に飛び石が配置されているのです。水が出れば渡れませんが、そうでなければ、昔に戻ってちょっとスリリングな気分が味わえますよ、、、。掲句はその宮川の上を飛ぶ燕、見ていると何度も同じコースを通っている。きっと空にも飛びやすい所があるのだろう。風が心地よい、、、。(2012年春詠)