ワクチンの列に一人の夏帽子

先日四度目のワクチン接種に行ってきました。ワクチンもだんだん慣れっこになって、もう何度でも来い!と言った感じになって来ました。掲句は昨年の二度目のワクチン接種での句、後姿です、、、。(2021年夏詠)

エレベーター開いて母子の夏帽子

一階でエレベーターを待っていると開いたドアから若いお母さんと小さな女の子が出てきた。二人とも大きな帽子をかぶり、すっかり夏の服装。さあ出かけるわよと言った楽し気な表情で話しながら出口に向かって行った。外は暑い、、、。(2015年夏詠)

夏帽子目深にプール監視員

プールは設備点検のため一週間のお休み。ちょっと運動不足。休みが終わると屋外のプールも始まる。そうすれば子供たちは屋外に流れ、休日も屋内が泳ぎやすくなる。掲句はもう少し後、夏休みに入った頃の句。監視員も大変だ、、、。(2014年夏詠)

ベビーカー押して大きな夏帽子

信号が赤に変わり、停まった車の前の横断歩道を、ベビーカーを押した若い女性が渡り始めた。つばひろの大きな夏帽子、スラックス姿で、前を見つめて確実な足取りでベビーカーを押していく。その姿には、はっきりと意思と自信が見て取れた。母親としての強さなのかも知れない。久しぶりに美しい母親の姿を見たような気がした、、、。(2013年夏詠)

父に借る父のにほひの夏帽子

大して役に立つわけではありませんが、時には田舎へ帰り、親孝行の真似事をしたこともあります。もともと帽子はあまり被らないので、無くても平気なのですが、母の出してくれる、父の一張羅の麦藁帽子を、素直に被りました。これも親孝行かと、、、。(1999年夏詠)