近寄れば離れ川原の春の鴨

河川敷公園の芝生や土手の草が芽吹き始めると、鴨たちは地上に上がってその芽をついばむことが多くなってくる。何とか邪魔をしないでその側を通りたいと思うのだが、鴨たちは毎日見ていても人畜無害の人間と犬とは思えないようで、ある程度まで微妙な距離を保っているが、それを越えると一斉に飛び立って、水面へと退避していく。逃げなくてもいいのに、と思いながらしばらく歩いて振り向くと、もう元の辺りに戻っていることが多いが、、、。(2014年春詠)

縦横に川使ひけり春の鴨

冬の間はくっつくでもなく離れるでもなく、浮寝鳥を決め込んでいた鴨たちですが、春の日差とともに活発に動くようになります。活動範囲も広くなるようです。川幅いっぱいに自由に泳ぎまわって、何やら遊んでいるようにも見えます。浮寝鳥の時と違って楽しそうですね、、、。集団で河川敷に上がって草を啄ばむ姿もよく目にします。新芽ばかりを啄ばむのでしょう、後には指の先ほどの鮮やかな緑色の糞がたくさん残っています、、、。(2013年春詠)