吟行で寄ってみた某お寺、数人の子供がかくれんぼをしていた。そこへ現れた作務衣姿のお坊さん、一声かけるとすぐにかくれんぼの仲間に加わって行った。どうやら自分の子供も混じっているようだったが、しばらく楽しそうな声が続いていた、、、。(2021年春詠)
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春光の屋根より雀零れ落つ
近所の平屋のお宅の屋根は毎朝雀の声で賑やかです。下を通っても平気で遊んでいます。時々もつれるようにして落ちてきます。落ちる先は塀の内側、なので私からは見えません。屋根も塀も薄茶色の和風のしゃれたお家です、、、。(2021年春詠)
階段のあれば昇降春の昼
今日は桜の句はお休みです。散歩する人にも人それぞれの理由があるのでしょう。散歩の土手から河原に降りる階段を何度も降りたり昇ったり、しばらく歩いてまた次の階段があると降りたり昇ったり、、、。(2021年春詠)
門までの傾斜なだらか芝桜
桜は桜でも今日は芝桜です。田舎の道路から畑一枚向こうの、一段高いところに大きな門と塀のある農家らしいお宅。道路から門までのゆるやかな坂道の両側、門の両側にも芝桜が満開。というかどうやら芝桜が地域の村おこしの材料のようでした、、、。(2021年春詠)
万遍に敷かれ風なき日の落花
これは風の無い日の落下、早朝の近所の桜並木です、、、。(2021年春詠)
飛花落花園児くるくる走りけり
通りがかりに見た幼稚園の風景です、、、。(2021年春詠)
桜咲く首切峠夜の闇
真庭市美甘に行く途中に実際にある峠です。史実についてはネットに出ていますから検索してくださいね。今はその下のトンネル(美甘トンネル)を通ります。そのトンネルのところが桜の名所です、、、。(2021年春詠)
山桜ありそこまでの山路あり
本当も嘘もありませんが、本当の山の桜、その桜を見るために出来たような山道、、、。(2021年春詠)
トラックを止めて眠れる花の下
朝まだき、桜堤の端にある駐車スペースに他県ナンバーの大型トラックが一台、長距離を走ってきて、朝一番の配達までをひと眠り、と言ったところか。お疲れ様、、、。(2021年春詠)
触れし手に木肌のぬくみ桜かな
四月一日、西東三鬼の忌日です。三鬼に「花冷えの城の石崖手で叩く」の句があります。かつて三鬼が遊んだ城山の石崖です。懐かしさが表れていますね。掲句は私の駄句、桜の頃の、感慨としては近いものだと思いますが、なかなか、、、。(2021年春詠)