二階より声かけらるる花の昼

待ちかねた桜のシーズンになりました。道端でどう句にしようかと思考に没頭しているといきなり上のほうから声が。顔を上げると二階の窓からこちらを見て笑っている知り合いの顔。たぶん二階から見ると俳諧ではなく徘徊に見えたのだろう、、、。(2023年春詠)

酒蔵の通れば匂ふ花の昼

掲句は倉敷アイビースクエア脇の路地での句ですが、酒蔵はどこに行っても良い匂いがしますね。飲兵衛ではありませんが惹かれる匂いです。中学生の時には自転車で醤油工場のそばを通って通学していましたが、これもまた良い匂いでした。ようするに日本的な酵母の匂いと言えるかも知れません。それが好きと言うことになるのでしょうか、、、。(2015年春詠)

定年などどふでもいいや花の昼

定年まで二年を切って、事務上の煩わしい話が出てきた頃の句です。しかし再雇用の話もありましたし、内心では定年で退職出来るとは思っていませんでした、、、。それがひょんな事から自由の身になり、すでに一年と二ヶ月を過ごしてしまいました。これで良いのやら悪いのやらわかりませんが、経済的な面を除けばまんざらでもない、、、。(2010年春詠)