昨日のような台風の日にはさすがに蜻蛉もじっと身を潜めているのだろう、目にすることはないが、少しぐらいの風の日なら平気でとびまわっている。それが何かの拍子で突風に吹かれると、あっという間に流されてゆく。抗うように羽を動かすが、明らかに自分の思う方向と違う方向のように見える、、、。(2021年秋詠)
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言ひたき事ありて寄り来る蜻蛉かな
蜻蛉は不思議な昆虫です。何かと人間にかかわりたがっているように見えてしまいます。かと言ってこちらが近づくと逃げてしまうのですが、、、。(2018年秋詠)
老人の走れば蜻蛉ついて行く
散歩途中で見かけた景です。いつも見かける方、よく見ると私よりはるかに年上のよう、、、。(2016年秋詠)
寄れば去る都会育ちの蜻蛉かな
西川緑道公園での句。人間との距離感は危険度によって違ってくるのだろう。場所によっても違うし、たぶん時代によっても変わってきたのだろうと思う。蜻蛉が子供の絶好の狩の対象だった時代に比べるとずいぶん油断しているように見える。と思って手を出すと、やっぱりひらりと飛び立って、また一回りして元の場所に戻ってくるのだが、、、。(2015年秋詠)