深秋の湯宿小さき道しるべ

国道429号線沿いの山の中にある小さな小森温泉、通る度に寄ってみたいと思いつつ寄ったことが無い。古びた建物が忘れ物のように建っている。小さな川が流れ、秋には紅葉が美しく、ますます錆びれた湯治場となって行くように見える、、、。(2014年秋詠)

深秋の日差爆ぜをる豆畑

日差の溢れている豆畑で、時折パチ、パチと音がするのは、熟れて収穫時を迎えた豆の鞘が乾いて弾ける音なんだろう。そろそろ収穫しないと豆が落ちてしまうのではないかと、素人考えでいらぬ心配もしてみる、、、。(2011年秋詠)

深秋の見慣れし街に知らぬ道

元来が出不精で、普段は必要なところにしか行かない。道も一つ覚えたらたいていその道を通ってしまう。だから、たまに横道に反れようものなら、新鮮な風景に出会って驚くのである。見慣れていたのは表通りだけで、実はその裏にこんな風景があったのだと。掲句は津山吟行での句。かつて歩いた田園地帯が、いつのまにか住宅地になり、また知らない道が増えていた。(2010年秋詠)