秋深しベンチに語る老夫婦

西川緑道公園での景。朝の日差があふれるベンチ、二人の間にはサンドイッチと湯気をたてている飲物、静かに語り合いながら、まるで自宅の庭に居るかのような雰囲気の食事風景。公園が身近に、日常に溶け込んでいるように思えて、羨ましい景ではあった、、、。(2015年秋詠)

秋深し郵便局長幟出す

早いですね、昨日が年賀状の発売日だったようです、、、。昨年の晩秋のある朝、田舎の小さな郵便局の前を通りかかったら、局長さんらしい男性が赤い「年賀状」と書いた幟を出していた。霧が晴れてきて少し日差が見え出した朝の郵便局の前で、白シャツにネクタイ姿で幟を出しているその動作が、いかにも毎日の業務として板に付いているように見えて、少し可笑しくもあった、、、。(2014年秋詠)

色見本繰ればいろいろ秋深し

色見本だから色がいろいろあるのは当たり前ですが、、、。アンソロジーの表紙を決めるために借りた紙の見本帳を眺めての句です。次から次に出てくる微妙に異なる色、これはこれで悩んでしまう。この時は結局どの色にしたのだったろう、、、?(2010年秋詠)

秋深む朝の目覚めの肩口に

さすがに朝晩は寒さを感じるようになりましたね、、、。掲句はまだ働いていた頃、日々順調で、気持ち良く目覚めて仕事に出かけていた頃です。寝覚が良くないとこうは感じられない。最近はどうも良くない。早くから目覚めて、悶々といろいろな事を考えてしまう。そのうち外が白み始め、突然鵙の大きな声がしたりする、、、。(2010年秋詠)