見たいTVがあって炬燵に入っているとつい眠ってしまう。気が付くと後の祭り、困ったものです、、、。(2016年春詠)
カテゴリー: 2016
春の鴨水の中にも恋生まれ
鴨はどこで恋をするのだろう。水の中か、陸に上がってか。やはり落ち着いて恋が出来るのは水の中だろうか。なんて暇な事を考えたりするのです。そろそろシーズンなのではないでしょうか、、、。(2016年春詠)
蜷の道鳥の足跡にて途絶ゆ
水量が減って川底の土がむき出しになっている。幾筋も見えるのは川蜷の移動した跡だろう。しかし蜷の姿は無い。代わりにあるのは大きないくつもの鳥の足跡。たぶん鷺のもの、、、。(2016年春詠)
凍ゆるむ朝一番の鶏鳴に
どの家か分からないのですが、近所の農家に一軒だけ鶏それも雄を飼っているようで、朝の散歩の途中で時々コケコッコーと大きな声が聞こえてきます。寒い間は聞こえなかったので、夜明が早くなった、ということなのでしょう、、。(2016年春詠)
氏神へ続く裏木戸やぶ椿
氏神様の東側に高い板塀があって、木戸が設けてある。その向こうに大きなお屋敷が見える。いつも大きなお屋敷だなあと思いながら、木戸を開けるのは憚られるので、塀の上の屋根を眺めていた。ある日ちょっと散歩の足を延ばして、そのお屋敷の向こう側を通ってみた。門側から見ると、開放的な庭の続きにその木戸があり、その向こうに、当たり前だが、今度は氏神様の屋根が見えていた、、、。(2016年春詠)
峡一つ煙らせ春の時雨かな
散歩の途中で遠くに中国山地の山々が見える。それほど天気は悪くないのに、山と山の間が白くなって見える。この気温なら雨、時雨だろう。春だから春時雨か。なんて事を考えながら歩くのです、、、。(2016年春詠)
浅春の移動図書館楽鳴らし
近くの道の駅、移動図書館の開設場所となっているのでしょう、時々見かけます。掲句の時はちょうど到着したばかり、屋根の上のスピーカーから大きな音で子供向けの音楽を流していました。自分で図書館まで行けない人にとっては貴重な機会なのでしょう、雨の中で本をさがしている人を見かけたこともあります、、、。(2016年春詠)
避暑避寒縁なき暮し春炬燵
結局のところ、炬燵ほど便利で経済的な暖房器具は無いのではないだろうか、と都合の良い事を考えながら冬の間を炬燵の中で過ごした。もとより避暑避寒に縁がないのは経済的要因によるところが大きいのだが。もうしばらくはお世話にならなければならない、、、。(2016年春詠)
冴返るミサイルにある前倒し
冴返るでもう一句、なんでミサイルの発射に前倒しがあるんだと思った昨年春の句です。今年は静か、他のニュースは賑やかですが、、、。説明がないと分からないですね、、、。(2016年春詠)
山門に古き槍痕冴返る
倉敷観龍寺の山門、左手の潜り門の鴨井にある傷跡は幕末に倉敷代官所に攻め入った長州藩士が陣を張った時につけた槍痕とのこと、そう思って眺めると、、、。(2016年春詠)