緑蔭に風を集めるごとく道

バラ園の奥の少し高い位置に大きな木立があり、ちょうど木陰になる所に休憩用のベンチが置いてある。バラの間を通って来た道がその木陰に集まるように造ってある。風も、その道を通って集まるようで、ベンチに座ると歩き疲れた身体に心地よい、、、。(2017年夏詠)

滝音となる時風の生まれけり

小滝と言うぐらいだから普段は水量の少ない滝なのでしょう。行ったのがたまたま雨の後で、道路に溢れるほどの水量で大きな音を立てていました。風が生まれ、滝の飛沫に濡れた紫陽花の青が鮮やか、、、。(2017年夏詠)

あめんぼを浮かべて速し濁り川

昨年のRSKバラ園吟行での句。正面の広い駐車場に沿って木立があり川が流れています。県南もそろそろ田植シーズンだったからでしょうか、水量も多く濁っていました。たくさんのあめんぼが浮いて、流れが速いものだからどのあめんぼも必死の動き(と思ったのは私だけかも知れませんね)、、、。(2017年夏詠)

姫女苑咲けども捨田華やがず

姫女苑が咲き始めました。掲句は昨年、句会への途上での句。国道429号線を走ると捨田、休田がいくらでも見られます。私の実家の田圃も同じです。だから心が痛みます。やめたのは父ですが迷わず賛成したのは私です、、、。(2017年夏詠)