散歩していると落蝉に出会う。落ちたときのひっくり返った姿のままで力尽き、やがて静かに死を迎えるのだろう。そんなところに犬の鼻が近づいて来るものだから、蝉はおちおち死んでも居られない。息を吹き返した蝉はジジジジと激しく鳴きながら、またどこかへ飛んでいった。(2010年秋詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
散歩していると落蝉に出会う。落ちたときのひっくり返った姿のままで力尽き、やがて静かに死を迎えるのだろう。そんなところに犬の鼻が近づいて来るものだから、蝉はおちおち死んでも居られない。息を吹き返した蝉はジジジジと激しく鳴きながら、またどこかへ飛んでいった。(2010年秋詠)