伸びきつて犬が寝てをり紫木蓮

天気の良い日の午後だった。何の用事だったか、通勤で通る道を昼間に通った。いつもは長い紐を伸びるだけ伸ばして吠える柴犬が、咲き誇る木蓮の木の下に寝そべっていた。通り過ぎる私を、前足の間に首を置いたまま、上目遣いに見ていた、、、。(2003年春詠)