自転車の追ひかけらるる夕立かな

せっかく散歩に出てきたのに、見上げると真っ黒な夕立雲、早々に切り上げて帰路についた。我家が見える所まで帰り一安心した時に、向こうからやってくる自転車の白シャツの高校生の男の子が眼に入った。見る見る近づいたその子は、自分が夕立雲に追いかけていることを知っているのか、汗をかきながら懸命に自転車を漕いでいた。そういえば自転車で通学していた昔にはあったなあ、もう少しのところで降られて、、、、と思っているとポツポツしてきた、、、。(2014年夏詠)