夕暮や男無口に野火放つ

そろそろ田圃の準備が始まっています。それに伴ってあちこちで畦を焼く姿を見かけるようになりました。掲句、古い句で会社帰りに見かけた景です。こちらは珍しくて見ているのですが、向こうにとっては知らない男、邪魔でしかないのは良く分かります。夕暮れに差し掛かった暗さの中で、点けた火に照らされた男の顔が憮然として見えるのは煙のせいかも知れません、、、。(2003年春詠)