掲句の鳥が何だったかちょっと思い出せないのですが、今年も中州から雉の声が聞こえるようになりました。ケーンケーンと鳴きながら中州の低い位置を滑空して、また草むらに入り込んで行きます。見かけるのは雄の雉、どうやら恋の季節が近いようです、、、。(2022年冬詠)
月: 2023年1月
トタン屋根打ちて霰の音となる
雨、雪、霙、霰、雹とそれぞれの音がある。トタン屋根を打つ音、、、。(2022年冬詠)
寒鴉里と深山と鳴きかはす
散歩途中の木の上の鴉の声とそれに応える川向うの山中の鴉の声。またそれに応える木の上の声。その繰り返し。明らかにつながりが感じられる二羽の声。何を連絡しているのだろうかとしばし考える。暇人、、、。(2022年冬詠)
冬眠の蛙に土をかけ戻す
天気が良いからと庭の隅を鍬で掘り起こしていたら、おっと危ない数センチの所に大きな蛙が「なんで起こすんだよ!」、と言わんばかりだがまだ寒いので動けないでいる。慌てて元のように土をかけたが、はたしてあれで良かったのかどうか、、、。(2022年冬詠)
寒灯の裸電球色ぬくし
あと一週間もすれば節分、そして立春、早いですね。気分の問題でしょうか、同じような色なのにLED電球よりも白熱電球のほうが暖かく見えます、、、。(2022年冬詠)
雪晴に勝る晴なし深呼吸
真っ青な空に太陽、一面の銀世界、そんな中でする深呼吸。空気は冷たいのですが気持良い、、、。(2022年冬詠)
雪の夜の雪積む音を聞き眠る
雪の夜は静かです。積もって行く雪のかすかな音が聞こえて来るような気がします、、、。(2022年冬詠)
捨てられし名刺散乱冬河原
どういう経緯なのか、何もこんな所に捨てなくても良いだろうに、と思ってしまいました。河原の一角に散らかった多量の名刺、、、。(2022年冬詠)
風花やチャイムはウエストミンスター
遠くから聞こえて来るのはたぶん小学校のチャイムでしょう。おなじみのウエストミンスターの鐘、風花とよく合います。グランドを走り回る子供たちの姿まで見えるようです、、、。(2022年冬詠)
その裏の小さき水音草氷柱
川へ繋がる水路がちょっとした段差になって落ちている所。両岸に生えている草が凍って氷柱が出来ている。水音はその氷柱の裏側から聞こえて来る、、、。(2022年冬詠)