検温にマスクの額差しだせり

コロナ禍三年、すっかり季節感のなくなったマスクですが冬の季語ですね。いつも行くプールの入口にスマホを少し大きくしたような非接触の検温器が置かれています。自分の顔を見ながら額を近づけて行くアレです。これが結構うるさい。ちょっと位置がずれるともう一度顔を近づけろと言われるし、マスクを忘れるとマスクをして来いと強い口調で叱られる。慌てて車までマスクを取りに戻るとすれ違った人が笑っている、、、。(2022年冬詠)

寒晴の空にカメラの追ふ機影

男の二人連れ、それぞれに大きなカメラを構えて話しながら空に何かを探している様子。つられて見上げた先から少し外れた所に朝日を受けて輝きながら滑って行く機影があった。「ああ、これか、もう少し右だよ」と思ったが教えなかった、、、。(2022年冬詠)

うつむいて日差待つ花寒椿

昨年末ぐらいに庭の椿の木から頻りに鵯の鳴く声が聞こえていました。その椿がそろそろ咲き始めたのですが、見てびっくり!花の先が半分ぐらいしか無い、みすぼらしいのです。そんな花がいくつもあるのです。考えてみるに原因はあの鵯にあるのではなかろうかと、、、。(2022年冬詠)

ラグビーの雄たけび湯気となり上る

あれから52年、我が母校のラグビー部は今年やっと決勝のグラウンドに立ってくれました。結果は残念ながら完敗でしたが、良い経験になったと思います。これが次のステップに繋がります。夢をありがとう。来年こそは優勝を!掲句は昨年、TVでのラグビー観戦で、、、。(2022年冬詠)