彼岸花たどれば寺とその墓地と

おや、こんな所に道が、といつもの好奇心で知らない土地の小道に入って行く。木立の中の小道は両側に彼岸花が満開、少し行って大きくカーブするといきなり開けて、墓地とその向こうに小さなお寺がひっそりと、、、。(2022年秋詠)

無ささうで在る空の道鳥渡る

そろそろ水鳥が渡って来る季節ですね。どうやって毎年間違えずに渡って来るのか不思議です。たぶん人間には分からない道があるのだろうと私は思っていますが、皆さんはどう思われますか、、、。(2022年秋詠)

草と木の奥に捨墓曼殊沙華

散歩途中に見かける道べりの小さな墓地です。とある会社の入口脇ですが、通常は草と木で覆われて墓地とは分かりません。彼岸花の頃になると思い出しますが、他人事とは思えない。どうするのが最良なんだろうと我が家の墓を思ったりするのです、、、。(2022年秋詠)

グランドにトンボ引く影秋夕焼

ラグビーを始めた頃、練習後のグランドをトンボを引いて整地するのは新入部員の仕事でした。そう、整地用のT字型の鉄製のレイキ、通称トンボです。丘の上のグランドは夕日も夕焼けもきれいな所でした。新入部員ばかりで話しながらのトンボ引き、楽しい想い出です、、、。(2022年秋詠)

朱きより鳩の啄ばむ実山椒

近くに大きな山椒の木があります。沢山の実が赤く熟れています。毎日山鳩が食べに来ています。鋭い刺があるだろうに、茂った中のほうの枝に上手にとまって、せっせと啄ばんでいます。やっぱりよく熟れたほうが美味しいのでしょうね、よく熟れたものから順番に、、、。(2022年秋詠)