なんてこたあない朝の風景、五月です、、、。(2016年春詠)
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風に耳遊ばせてゐる五月かな
心地よい風が吹いてくる。途切れることなくヒュルヒュルヒュルヒュルと耳元で音がする。こんな風ばかりなら良いけれど、、、。(2015年夏詠)
山の上に雲立ち上がり五月来る
五月です。今年は既に夏のよう、、、。(2015年春詠)
ハーレーの連なる音も五月かな
五月はライダー達にとっても最高の月なのだろう。休日になると連なって走る多くのオートバイを眼にする。音の響きは何と言ってもハーレーダビッドソンだろう。あの重厚な音を連ねて通り過ぎる様は見ていても気持ちが良い。そしてそのライダーに、我々の年代かそれ以上の、意外と歳を召した方が多いのも楽しいことだ、、、。(2013年夏詠)
玄関を開けて遊ぶ子五月来る
五月になりました。会社勤めの頃は五月の連休が楽しみでした。職を辞して毎日が休みになってみれば、別にどうって事はないなあ、、、。掲句、休日のちょっと遅めの散歩で見かけた風景、玄関先で遊ぶ子を見ることも少なくなったなあ、、、。(2013年春詠)
大銀杏五月の空を抱へけり
庭瀬吟行での句、公園の大きな銀杏の木を下から見上げると、若葉で覆われた枝が、まるで下から空を抱えているかのように見えました。空は晴れ、薫風吹き渡る、まさに五月の一日でした。あの空が懐かしい、そんな昨日今日の梅雨らしい日々です、、、。(2011年夏詠)
風さつと吹いて五月の夜の電車
<その3>やっと駅に着きました。とりあえず一息ついて、姉夫婦に別れを告げます。行先掲示板を眺め、切符を買って自動改札口へ。ちゃんと通れるのかと不安になりながら、切符を投入口に。あっという間に吸い込まれた切符は、既に向こうにちょこんと覗いています。やれやれ。路線表示を確かめながらホームへ。ほどなくしてサッと風が吹き、風を押すような形で電車が入って来ました。(2012年夏詠)
外は雨中は五月の絵画展
絵画展、それも素人の無料の人の少ない絵画展。入口には受付があり、芳名禄が置いてあるが誰もいない。こっそりと受付をすり抜けると、絵の前に佇んでいる人もまばらである。出る頃には受付に人が戻っていて、「ありがとうございました」と声をかけられる。そんな絵画展が好きで、図書館の帰りに寄ったりした。(1998年夏詠)
カーテンをふわり五月の風通る
五月は何と言っても風の季節ではなかろうか。風に泳ぐ鯉幟であったり、風に鳴る矢車の音であったり、そして開け放った部屋のカーテンを悪戯っ子のように吹き上げて通る風。良い季節になった。(1998年夏詠)