桜より老いて一人の桜守

樹齢何百年という桜になると当然ながら桜守は一人ではない。代々受け継いで桜守を続けていくのだろう。年齢は桜よりも若いが実際老いているのは桜守、後継者がいないと悩む姿がテレビの桜中継にあった、、、。(2020年春詠)

ゆらゆらと日のある空を鳥帰る

古い句を整理していたら出て来た句です。仕事が面白かった頃です。たぶん仕事で疲れた眼を癒そうと会社の外に出てコーヒーでも飲んでいたのでしょう。ふと見上げた空に小さくなってゆく鳥の群が、、、。(1999年春詠)

野に生きるものの短命春北風

野に生きる動物は総じて短命と言えます。先日も散歩の途中でふと目をやると土手の途中に真新しい鼬の死骸がありました。土手の上で車にでもはねられたのでしょう。せっかく寒い冬を耐えて生きて来たのに、春になって死ぬなんて、、、。(2020年春詠)