ふとそんな風に思ってしまった夜の闇の中の椿、、、。(2018年春詠)
畔焼の煙あひだに「今日は」
畔焼が始まっています。皆さん草焼き用の灯油バーナーを使われているようです。もうもうと煙を上げて畦を走る火はまるで生き物のようで、ついつい見入ってしまいます。そんな煙の向うに顔が現れて「今日は」、、、。(2018年春詠)
老犬の影細く置く春の霜
そう言えば愛犬「もみじ」に老いが目立ち始めたのが去年の春だったと思い出したのがこの句。以前は「もみじちゃん元気?大きくなったねえ!」と言われて「ははは、大きくなり過ぎて」と答えていたのが今では「痩せたねえもみじちゃん、ちゃんと食べてる?」と言われる始末。顎の下に白い物が見えるのは飼い主も同じだが、年齢はとっくに追い越されてしまったようだ、、、。(2018年春詠)
春雨や菓子舗花屋と続く街
冷たい雨の中を吟行に出る。早島いかしの舎から早島公園へ向かって少し歩いたところ、落ち着いた街並の中に古い小さな店が続く。ほとんど人通りはなく、店を覗いても明りで開いていると分かるものの人影はない。もっともそのほうが吟行には都合が良いのだが、、、。(2018年春詠)
家出猫もどりしことも春の夢
まあいろんな夢を見るものです。どこでどうしていることやら、、、。(2018年春詠)
春眠や次々続く日々の音
そろそろ起きようかなと思いつつ聴く日々の音、新聞の届く音、始発列車の通る音、目覚め始めた雀の声、午前六時に鳴る「ミカンの花咲く丘」のメロディー、だいたいこの辺で起きだします。三月です。朝も起きやすくなりました、、、。(2018年春詠)
音立つる如く二月の時流れ
二月も今日で終わり、どうしてこうも早いのでしょうね。日数で言えばたった二日の事なのですが、、、。(2018年春詠)
早々に籠る茶房や春寒し
掲句は昨年の3月、早島での句。今年はやっぱり暖かい。多少不安もありますがタイヤも昨日で交換、夏用に、、、。(2018年春詠)
土掘れば迷惑さうな蛙の眼
生えて来た雑草を取りたかっただけで、全く悪気は無かったのです。慌てて土ごと埋め戻しましたが、さてあの蛙、その後どうなったか、、、。(2018年春詠)
屋根よりも高き電線鳥の恋
猫の恋の次は鳥の恋、春ですね、、、。(2018年春詠)