九月に入るとさすがに蝉の声も減りましたね、、、。(2014年秋詠)
雨音の細りて虫の声となる
小降りになったと思ったら虫の声が強くなってくる。また降りだして雨音が大きくなると、今度は虫の声が小さくなってくる。まるでシーソーのよう、、、。(2014年秋詠)
二百十日生まれ育ちし晴れの国
はい、九月になりました。二百十日です。何度も同じ事を書きますが、今年は台風が多いですね。その度に、岡山県に住んでいてホントに良かった、と思うのです。それがすなわち危機感の無さに繋がるのでしょうが、ありがたいことです、、、。(2014年秋詠)
名園に土橋石橋うす紅葉
ひょんな事から、国勢調査の調査員になってしまいました。その講習に市役所へ行ったついでに衆楽園へ寄ってみました。午後4時過ぎの衆楽園には数人の人影があるだけで、隣の高校のグランドから元気な部活の声が響いていました。衆楽園は大きな部分を池が占めていますが、その池の大部分に睡蓮が繁茂しています。ちょっと多すぎ、なんて事を思いながら池を一周して帰りました、、、。掲句は昨年の今頃、やはり何かのついでに寄った時の句ですが、その何かが思い出せない、、、。(2014年秋詠)
放屁虫一つかまして永らへる
我が家では、それぞれの部屋に荷造り用のクラフトテープが置いてあります。カメムシを見つけ次第、これに貼り付けてしまおうというのが家内の作戦です。とは言うものの、いざとなれば慌てて、そのテープを置いた場所を思い出せずに右往左往しています。そのうち、うまく逃げおおせたのが、掲句のカメムシ、、、。(2014年秋詠)
競ふほど高きに秋の百日紅
さすが百日紅と言うだけあって、夏に咲き始めたサルスベリの勢いは秋になっても止まらない。奔放に伸びた枝が屋根の上に大きく覗いている木がある。サルスベリはどちらかと言うと、庭木としてきちんと造られたものより、こういう木のほうが見ごたえがあって好きだ、、、。(2014年秋詠)
すいつちよの足が片方猫眠る
虫の音を聞いていて猫が居た昔を思い出した時の句。スイッチョの足なんて可愛いもので、ネズミの尻尾やらスズメの羽やら、ずいぶん片付けてやった、女房には内緒で、、、。(2014年秋詠)
日翳れば夕風やさし稲の花
稲の花は県北ではもう少し前の景になります。日が出れば夏、日が翳れば秋の夕景となる頃、散歩に出る時刻の選択が難しいのです。曇っているからと油断して早めに出ると、とたんに太陽が顔を出してひどい眼に遭ったりします。アスファルトも犬にはまだ熱いだろうとの親心もあります。が、犬のほうはそんな事はお構いなしで、「いつでも行けるよ」という顔をして、こちらを見続けています。そうは行かない、、、。(2014年秋詠)
鯖雲のちやうどお腹の下あたり
鯖雲と鰯雲の違いはどのあたりだろうか?なんてことを考えたりします。鱗のように見えながら全体がくっつぎ気味だと鯖雲で、離れ気味で細長い形状の場合は鰯雲だろうか?なんて、、、。とりあえず掲句、全体がくっつき気味で、鱗の無い部分もあったりして、まるで東西に伸びた大きな魚の下という感じだった、、、。(2014年秋詠)
ただじつと待つ他はなし台風裡
掲句は昨年の台風、今年も多いですね、、、。(2014年秋詠)