岡山後楽園にて。芝焼きの色が残る芝生、遠くに見える茶店の緋毛氈、おりしも雛祭、、、。(2023年春詠)
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行く春の指先欠けし阿弥陀仏
とある寺の、薄暗いお堂の中の阿弥陀仏、よく見ると上げた右手の木製の人差し指の先が小さく欠けている。お寺も、お堂も、仏様も古い。空家の目立つ村の寺では、なかなか修復ともいかないのだろう。お顔のやさしさが心にしみる、、、。(2016年春詠)
古本を選る春陰に息ついて
ちょっと一息、最初から買おうという気はサラサラない。奉還町のアーケード街、古書店の前に置かれたワゴンに一冊百円の古本が並んでいる。文庫本には記憶にあるタイトルがいくつもある。もう一度読んでみたい気もするが、家に帰ればそう思って手に入れた古本が山になっている、、、。(2014年春詠)