浅春の移動図書館楽鳴らし

近くの道の駅、移動図書館の開設場所となっているのでしょう、時々見かけます。掲句の時はちょうど到着したばかり、屋根の上のスピーカーから大きな音で子供向けの音楽を流していました。自分で図書館まで行けない人にとっては貴重な機会なのでしょう、雨の中で本をさがしている人を見かけたこともあります、、、。(2016年春詠)

避暑避寒縁なき暮し春炬燵

結局のところ、炬燵ほど便利で経済的な暖房器具は無いのではないだろうか、と都合の良い事を考えながら冬の間を炬燵の中で過ごした。もとより避暑避寒に縁がないのは経済的要因によるところが大きいのだが。もうしばらくはお世話にならなければならない、、、。(2016年春詠)

家ぢゆうが濡れてゐるやう雪の後

昨日やっと二週間前の雪が消えました。こんなに長く残っているのも近年無かった事です。まだ少し湿っぽさが残っていますが、もう少しです。ここでこれぐらいだから雪国では大変だろうと思います。昔雪の京都で喜んでいたら、福井の人に「雪が降って楽しいと思った事なんて一度も無い」とぶぜんとした顔で言われた事があります、、、。(2015年冬詠)

待春のざわめき満ちし絵画展

図書館に行ったら近くのホールで絵画展をやっていた。津山には美術館もなく、そうそう機会があるわけではないし、時間もあったので入ってみた。絵画教室主宰で入場は無料、出展者やその知り合いや家族らしい多くの人で賑やかだった。絵はそこそこ力作ぞろいで、絵が描けない私には羨ましいものだった、、、。(2015年冬詠)