11月30日は漫画家「水木しげる」の忌日、ゲゲゲの鬼太郎に因んで「ゲゲゲ忌」と言うそうです。よく読みました。良いのか悪いのか、とにかく妖怪を身近にしてくれた作者ですね、、、。(2016年冬詠)
投稿者: 牛二
レジ袋先より冬芽のぞかせて
某ホームセンターにて。何かなあ?レジ袋の先から大きめの芽、果樹にしては丈が低いし、なんて思いながらすれ違いました。そろそろ我が家の果樹も剪定の季節、、、。(2016年冬詠)
木枯や寺の風鐸鳴りどほし
風の強い日、周囲が田圃のお寺だからまともに風を受けるようで、本堂の屋根に下がった風鐸が音を立てて揺れていました。田圃一枚隔てた道も、これも吹きっさらし、寒かった、、、。(2016年冬詠)
鯛焼屋消えて貼紙一枚に
かつて県境の峠に美味しいと評判の鯛焼屋がありました。先日も書いた峠です。通行量が減った峠、ドライブインも無くなれば鯛焼屋も無くなります。こちらは貼紙に移転先が、、、。(2016年冬詠)
川普請重機大きく人小さく
散歩の終点と決めている吉井川の井堰で工事が始まった。看板を見ると「水門開閉機器の更新」と書いてある。よくわからないが、土手から河川敷の公園を横切って河原までアクセス用の道が造られ、大きな重機が動いている。工事を見るのは好きで、叱られない程度まで近づいてしばし眺める、、、。(2016年冬詠)
榠樝の実持てば凸凹手にそひて
阿智神社には数本のかりんの木があり、沢山の実をつける。この季節になると社務所の窓口の所に「自由にお取りください」の貼紙と共にいくつもの実が置かれている。貰ってどうするわけでもないが手に取ってみる。いくつもを持ち直して、あの独特の凸凹が手になじむ物を一つだけ頂く、、、。(2016年冬詠)
雨戸繰るそこに朝日のさす枯木
二階の雨戸を閉めた暗い室内から、それでも小さな隙間から漏れる光に、晴れの日を予感しながら雨戸を繰る。ちょうど目の高さが葉を落とした辛夷の樹上、それぞれの枝の冬芽が朝日を受けて銀色に輝いて目に飛び込んで来る。好きな瞬間、、、。(2016年冬詠)
山茶花や主の帰り待つやうに
長い間一人暮らしだったお婆さんが施設に入られたのは昨年の春だったろうか。掲句はそれから半年、散歩途中の道から見えるその家の庭に見事に咲いた薄いピンクの山茶花を見つけた時の句。さらに一年、今年も山茶花は咲き出したが、庭は少し荒れて、去年ほどの美しさは無い、、、。(2016年冬詠)
石祠ぐるりと銀杏落葉かな
車で走っていて見かけた道端の神社の境内、銀杏の木の下に祀られた小さな石祠が、埋まるほどに銀杏の落葉が、、、。(2016年冬詠)
緋袴の干され社務所の神の留守
阿智神社にて、、、。(2016年冬詠)