千年の齢の藤や根の若し

散歩に行く河川敷の水際に自生している山藤が花をつけ始めました。むせるような濃い匂いが漂っています。水際で登るところがないので地を這っているのが少しかわいそうですが、強いものですね、、、。掲句の藤は倉敷阿智神社の藤、本当は千年も経っていないそうです、、、。(2016年春詠)

風なくば幟揺れざる牡丹園

そろそろ夏の季語が見え隠れ、、、。近所の寺のぼたん祭も昨日が初日だったようです。お手伝いの檀家の方は大変だろうと思います。暑くなると元気がなくなる牡丹、行くなら早い時間か、、、。(2016年春詠)

花種の袋を持てば風の音

昔毎年メーデーの頃に組合から花の種が配られていた事がありました。たいそうな花ではありませんが、袋には鮮やかなカラーで咲いた花の絵が描かれ、持てばサラサラと乾いた音が聞こえます。見た目とその音で選んだ種が、実際に咲いたのかは記憶に無いのです、、、。(1999年春詠)

まだ穴を出でしばかりか蛇に土

一昨日シマヘビ三匹、昨日は二匹シマヘビと大きな青大将、やっと暖かくなったと思ったらすぐに蛇と出会う季節になってしまった。向こうも驚くだろうがこちらも驚く。心臓に悪い。こればかりは数が少なくなるほうがありがたい、、、。(2016年春詠)