退屈なのはお互い様、って感じ、、、。(2022年春詠)
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若冲の鶏の鳴く日永かな
見事な雄鶏の声、思わず伊藤若冲の鶏の絵の、それも眼光鋭い顔が浮かんで来ましたよ、、、。(2022年春詠)
一日を眠りて犬の日永かな
老犬はよく眠る、、、。(2017年春詠)
だんだんと散歩遅るる日永かな
一つには日が長くなることもありますが、それよりも暑くなる事のほうが大きな理由かも知れませんね、、、。(2015年春詠)
音たてて酸素出てゐる日永かな
しばらくこのシリーズで、、、。父の病室での句です。父は薬のおかげで夢とうつつの間を行き来しているような状態でした。高階の病室は静かで、窓には午後の日差しがあふれています。聞こえるのはバルブから出る吸入用の酸素の音だけです。この音さえなければ、こんな平和な部屋は、、、。(2003年春詠)
蔵街の大樽干せる日永かな
初めて句会に出たときの句です。今でこそ倉敷美観地区は行くことが多いですが、美観地区もこのときが初めてでした。倉敷川の流れや美術館前の人の数は今と変わらないと記憶していますが、その他はどうなんでしょう。とにかく夢中の一日で、覚えているところが少ないのです。この大樽もどこだったか、、、。(2002年春詠)
欠落の記憶たどりて日永かな
同窓会余談。顔が判らない人があろうことは予想していたが、そんな彼らと話していて、記憶に完全に欠落している部分があることに気付かされた。これはショックだった。今日一日なんとか思い出そうとしたが、どうしても出てこない。そんな事があったような気はするのだが、、、。辛かったことや悲しかったことは消えればよいが、楽しかったことまでが消えて行くものなんだ。(2012年春詠)