「お先に」、「お疲れ様」、このやり取りを何度か繰り返すとたちまち一人きりになった。途端に肩の力が抜け、ため息が漏れる。去年の今頃は毎日がこのくり返しだった。四国への業務の移転話は、消える可能性がないことはなかったが、その確率は日毎に下がって行った。私などよりよっぽど不安であるはずの部下たちが元気に働いてくれている中で、私は一人、いつも逃げ出したい思いに駆られていた。気が付けば秋は深まり、自動ドアの外には虫の声が溢れる闇があった。(2000年秋詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
「お先に」、「お疲れ様」、このやり取りを何度か繰り返すとたちまち一人きりになった。途端に肩の力が抜け、ため息が漏れる。去年の今頃は毎日がこのくり返しだった。四国への業務の移転話は、消える可能性がないことはなかったが、その確率は日毎に下がって行った。私などよりよっぽど不安であるはずの部下たちが元気に働いてくれている中で、私は一人、いつも逃げ出したい思いに駆られていた。気が付けば秋は深まり、自動ドアの外には虫の声が溢れる闇があった。(2000年秋詠)
またまた知らない言葉です。チチローなら知っているんですが。
松山や秋より高き天主閣 の街に行って来ました。子規堂の前も通りましたが素通りしました。牛二さんなら立ち寄るでしょうね。
もちろん、立ち寄りますよ!
「ちちろ」「ちちろ虫」「つづれさせ」どれもコオロギです。
3文字で「ちちろ」4文字で「こほろぎ」5文字で「ちちろ虫」といった使い方をします。