冬菊に残る夜明の月明り

二つ目に泊ったホテル、これは失敗だったなあ。確かに禁煙で予約したつもりだったのに、ひどい煙草臭で、案の定早く起き過ぎてしまった。ホテルを出るとまだ暗く、時雨でもあったのか路面が濡れていた。ホテルは山裾にあり、そこから中腹に向かって適度な坂道が続いている。坂道を登って行くと建物が途切れ、カーブする道沿いにたくさんの菊が植えられた一角があった。反対側は畑で、空にはまだ月が残っている。菊は月の光を受け、ほの暗い中に花だけが浮いているような、幻想的な景を見せていた。<阿南2>(2011年冬詠)

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