こわごわと渡る線路や姫女菀

無人駅の表側には寂しいが古い町並が続いている。裏側を見ると、線路際には夏草が茂っているが、その向うは新興の住宅地らしく、形も色もさまざまな家が賑やかに並んでいる。目的の寺にはその住宅地を抜けて行くとすぐなのだが、さて、道が見当たらない。これだけ家があるのだから通勤客もあるだろう。どこかに道が、とよくよく見ると、ちょうどプラットフォームの外れの向うあたりにフェンスの切れ目があり、明らかに日々人が通っている形跡があった、、、。(2010年夏詠)

「こわごわと渡る線路や姫女菀」への2件のフィードバック

  1. あの吟行の折は、そうやって早く長法寺の紫陽花に逢えたのですね。小雨も気を利かせてくれて、美しい散策となりました。薄田泣菫の碑のそばの苔にはゆきのしたも咲いて、途中、ひらき初めの忍冬の金と銀もきらめいていました。

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