草田男に採られし話水着着て

ロッカールームで着替えていると、先日登場していただいた老人が入ってきた。「つかぬ事を伺いますが、俳句をされるんですなあ」「ええっ、どうしてご存知なんです?」「いやあ、車のナンバーが819なんで、一ぺん聞いてみよう思うとったんです」「ああ、そうですか。何でご存知なのかとびっくりしました。はい、そうなんですよ。俳句、お好きなんですか?」「いやいや今はしようらんのですがな、若い時にね、長いこと入院したことがあったんですよ。それですることが無うて退屈なもんで俳句を勉強したんです、、、。一ぺんだけ中村草田男に採ってもらいました。”病院・・・ベッド・・・大昼寝(早口でよく聞き取れなかった)”だったかな。それがもう、うれしゅうてうれしゅうて、今でも忘れられんですなあ」とにこやかな顔で、心底うれしそうに話された。今は全くされていないようだが、またいろいろ聞いてみようと思う、、、。(2013年夏詠)

「草田男に採られし話水着着て」への4件のフィードバック

  1. ナンバープレートが819ってお金をだして自分で番号を指定する制度を利用したって事?
    まさか偶然ではないよね。
    私は251(二戸一)、実際にはマンションだから二戸一では無いけれど自分の家を持っていないという意味では二戸一も同然、偶然ながら面白い番号です。

    1. 販売店のサービスです。と言うか、気に入らないと後々言われるので、最初から織り込み済みにしているそうです。

  2. なかなかの観察眼のお爺さんですね。
    それにしても、草田男とはすごい!!

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