ちょっと一休み、と植えたばかりの花の鉢をブロック塀の上に置いて家の中へ、しばらくして出てみると鉢は塀の下で見事に、、、。風が強いなあとは思っていたのですが、ちょっと油断を、、、。(2015年春詠)
カテゴリー: 2015
陽炎や踏切越ゆるシニアカー
時々シニアカーを見かけるが一時的なもので、しばらくたつといつの間にか見かけなくなってしまうことが多い。単に行動範囲が変わっただけなら良いのだがと思ってしまう。掲句のシニアカー、前カゴにケースに入ったゲートボールの道具一式らしき物を載せ、ゆっくりと踏切の坂道を越えて行った。見かけ始めた頃は毎日見かけたが、今は見ることが無い。ゲートボール場自体にも今は人影が無い、、、。(2015年春詠)
また寒の戻りて犬の吐息かな
暑さ寒さも彼岸まで、今シーズン最後の寒の句となります。一日伸ばしにしていた夏用へのタイヤの交換も、庭の草取りもと仕事が目白押し、、、。(2015年春詠)
散り初めし頃が満開梅の花
隣家の梅を見ていてこんな風に感じました。ゆっくりゆっくり咲いて、ゆっくりゆっくり散って行く。特に今年は咲き初めは暖かくて早かったのに、いつの間にか普通の寒さに戻ってしまって、、、。(2015年春詠)
囀に唱和し鍬の進みけり
土手の上の桜並木で鳴く鳥の声に合わせるように、土手の下の畑を耕す老夫婦の鍬の音が進んで行く。ゆったりとゆっくりと、ちょうど良い感じに合っていて、なんとものどかな春の昼下がりでした、、、。(2015年春詠)
過疎となる一因我に彼岸西風
彼岸の入りです、、、。(2015年春詠)
山城に膝笑ふとき山笑ふ
久しぶりに高梁の備中松山城に登った時の句です。と言っても八合目までは車、それで膝が笑ってしまうのだから、、、齢には勝てません、、、。(2015年春詠)
挨拶の土手の上下春夕焼
日が長くなって、あれこれしている内に散歩に出るのが夕焼けの時刻になってしまった。いつもの通り土手の途中の坂道を河川敷の公園に下りる。すれ違うように上の道を来る人がある。こちらもいつもと違う知り合いだが珍しい人だった。ちょうど土手の上下で挨拶を交わす形になった。お互いに珍しい人に会ったと笑って別れたが、冬の夕焼けではこうは行かない、、、。(2015年春詠)
始発出る春の一声響かせて
早起きし過ぎた朝の句です。寝床で聞く遠くの汽笛は良いものです。特に春は。「春眠暁を覚えず」ではこうは行きませんが、眠れずに早く目覚めてしまった朝もこの音を聞くとホッとします、、、。(2015年春詠)
踏切や東風の速さで一両車
散歩途中の近くの踏切でふと感じたことです。駅を出た列車がしだいに速度を上げながら通過する距離、駅へ近づいて列車が速度を落し始める距離にある踏切、どちらにしろ速くはないが遅くもない。微妙な速度です、、、。(2015年春詠)