牡丹にビニール傘の一つずつ

毎年一度は近くにあるお寺の牡丹祭りに出かけるが、多くの牡丹を咲かせるのは難しいらしく、なかなか見頃に行き合うことがない。掲句は近所のお宅の牡丹、数株の牡丹それぞれに真新しいビニール傘が差しかけてあった。そぼ降る雨の中で、透明なビニール傘を通して見える紅い牡丹が何とも言えず美しかった。牡丹に雨傘を差しかけてあるのはよく眼にする光景だが、使い古しの傘ではこうは行かないだろうと思った、、、。(2013年夏詠)