寒林の疎にして夕日透けにけり

冬のこの時期はちょうど散歩の時間帯に夕日が沈むことになる。普段何の気なしに見ている遠くの山が雑木山だったのだと気づいたのが掲句の景を見た時だった。ちょうど沈みかかった夕日の中に山の頂の幾本もの骨格だけの木の影が揺らめいて見えていた。注意して見なければすぐに裏にある夕日の光に飲み込まれてしまうぐらいの影だったが、注意してまともに夕日を見られたのも冬ならでは、とも言える、、、。(2014年冬詠)