農家の広い縁側で男が一人、収穫した豆の選別をしている。笊が三つあるのは、選別前の豆と良い豆と虫食いの豆用だろうか。さして急ぐ様子もなく、男の手はゆっくりと動く。秋の日差があふれている、、、。(2021年秋詠)
月: 2022年10月
日の出でて紅葉濃くなる山路かな
早朝の山道を走るとたいていは霧の中。時間の経過とともにその霧が晴れ、朝日が覗くようになる。カーブを曲がると途端に朝日を受けた木々に出会う事がある。それも紅葉真っ盛りの燃えるように輝く木々。しかしそれも僅かな時間、見とれる暇もなく次のカーブへ、、、。(2021年秋詠)
軒下の籠まんべんに唐辛子
軒下に吊るされた三段の網籠の網を透けて、まんべんに並べられた真っ赤な唐辛子が見えている。去年も見た風景、干された日の記憶はあるが、取り込まれた日は記憶にない。今年も同じ季節がやって来た、、、。(2021年秋詠)
参道はどんぐりの道ふめば鳴る
倉敷阿知神社の参道はどこもどんぐりの宝庫です。特に観龍寺側から上って行く道は、普通に歩いていても踏んでしまうほどです。今までに何個踏んでしまったことか、、、。(2021年秋詠)
緊急事態宣言解除秋日和
いつだったかと調べてみると昨年の十月一日、こんな句を残していました。今年も何となく落ち着いていますね。このまま消滅して行って欲しいものです、、、。(2021年秋詠)
鵯の声絞りきる夕日中
ヒヨドリ、賑やかな鳥ですね。年中いるような気がしますが、歳時記では秋、、、。(2021年秋詠)
水の秋川舟の影山の影
舟の影も山の影もまるで同じものがそこに逆さにあるように映って見える。秋の水は美しい、、、。(2021年秋詠)
身に入むや靴脱いで出す砂の粒
破れてもいないのに、どうして砂粒が入るのだろう?と思う事がありませんか。それもアスファルト舗装の道を歩いているのに、、、。(2021年秋詠)
一羽舞ふ帰りそびれし秋つばめ
私がそう思うだけで、実は第二便、第三便と続いて、最終便はまだ先なのかも知れませんね、、、。(2021年秋詠)
秋深し神鶏小屋に烏骨鶏
某神社の鶏小屋に見つけた烏骨鶏、これも神鶏、、、?(2021年秋詠)