雨しとど山に点々朴の花

柔らかくて素直な朴の木には版画やら彫刻やらでずいぶんお世話になりました。その性格をそのまま花にしたような大きくて白い朴の花、好きな花です。掲句は昨年、雨中の散歩で見上げた山の所々に、、、。(2023年夏詠)

村中を見渡す墓地や朴の花

当時は毎週のように大阪の本社へ出張していた。中国自動車道を走ると四季折々の花が見えるが、朴の花もその一つである。多くはないが、何年も通っているうちに木の場所を覚え、花咲く季節になるとすらりと伸びた木の緑の中に、ぽつんと見える白い花を見つけるのが楽しみだった。(2001年夏詠)