掲句、昨年の秋、久しぶりに駅に行くと工事中で、以前とはまるで違っていた。工事用の仕切りに囲まれた一画、以前は何か建物があったような記憶があるが、それが何だったか思い出せない。広い空間にポツンと置かれたベンチに腰かけてしばらく風に吹かれてみた、、、。(2016年秋詠)
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駅頭に作州なまり秋深し
十月です。やっと、やっと秋らしい日々になって来ましたね、、、。(2016年秋詠)
光りけり狗尾草の露持てば
朝の散歩はちょうど太陽に向かって歩く事になります。時間帯によっては眩しくて仕方ないのですが、時間帯によっては露を持ったねこじゃらしが光って見える事も、、、。(2016年秋詠)
やや寒を光りて朝の一両車
電車にも四季折々の顔があります。一両であることも、型式も色も同じなのですが、、、。(2016年秋詠)
痛む場所言ひ合うてゐるそぞろ寒
先日書いた某茶店前の風景、お年寄りが互いに痛む場所を大きな声で、、、。(2016年秋詠)
電線に烏寄り添ふ霧の朝
県北は早くも朝霧の出る季節になってしまいました。来春まで、、、。(2016年秋詠)
唐辛子辛さを色で売りにけり
北へ十五分も走れば奥津湖があります。その湖畔の高台にある休憩所「みずの郷 奥津湖」、名産の唐辛子や唐辛子を使ったお土産がたくさん並んでいます。時季が合えば、戸外にたくさんの唐辛子が干されている光景も見ることが出来ます。赤、黄、緑と三色に分けて干されているのですが、それを見てもやっぱり赤いのが一番辛そうに見えます、、、。(2016年秋詠)
出払つて秋の風鈴鳴るばかり
ご近所の一人暮らしのお宅、呼べども聞こえるのは風鈴の音だけ、、、。(2016年秋詠)
鳥の毛の混じりて庭の野分あと
さしたる被害もなく、台風一過の青い空の下で、落葉や飛んできたゴミを片付けていると、必ずと言っていいほど、鳥の羽毛が混じっています。元から落ちていたものが飛んできたのか、はたまた風を受けてじっと耐えていた鳥から抜け落ちたものなのかわかりませんが、まあそんな事が気になるほど被害が無いという事ですね。ありがたい事です、、、。(2016年秋詠)
彼岸花一つが咲けば続けざま
草の刈られた後に、一週間もすればするすると伸びて、時季を違えずに彼岸花は咲きます。不思議な花ですね、、、。(2016年秋詠)