土手を散歩していると鴨の大きな声がする。見るとわんどとなった川の中で、まだ泳ぎ始めたばかりの子鴨を連れた母鴨が騒いでいる。子鴨を数えると十羽もいる。母親の大きな声に従って集団で右往左往している。何だか変だなとよく見ると、傍の草むらに隠れるようにして獣が動いている。狐だ!なるほど、それで騒いでいるのか。距離はあるし、わが愛犬は老犬だし、さてどうするかな。と考えているうちに、狐がこちらの存在に気づいたのか、こそこそと上流のほうへ去って行った、、、。(2018年夏詠)
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ひとりでに生えて南瓜の花開く
と、これは昨年の句です。毎年埋めた生ごみから南瓜の芽が出て、やがて花が咲き、気づけばいくつかを収穫、このサイクルを繰り返していたのですが、今年はどうやら生えてこないようです。たまには土を休ませなさいと言う事なのでしょうね、、、。(2018年夏詠)
初夏やパセリも庭の賑わひに
食用半分、鑑賞半分、ぐらいのつもりで庭に植えたパセリですが、その後日談、気づけば虫に、難しいもんですね、、、。(2018年夏詠)
六月やいつも何かの花匂ひ
ピークは過ぎましたが今は薔薇が、、、。薔薇も昔はずいぶん植えたものですが、今は二種類だけです。オーソドックスな白とピンクの蔓薔薇、我が家には似合わない良い匂いです、、、。(2018年夏詠)
紙魚走る方法叙説古本へ
子供会の廃品回収へ。どこで手に入れた本だったか、それさえも記憶にありませんが、その時は読もうとしたのでしょうね、、、。(2018年夏詠)
まくなぎの叩けば己が痛みのみ
大失敗、、、。(2018年夏詠)
夏鶯同士の声の真ん中に
道を挟んで両側が山、鶯が右の山で鳴けばそれに応えて左の山で鳴く。それに応えてまた右が。何んとも心地よい山路、、、。(2018年夏詠)
一声をあげて始発か明易し
最近、ますます早く目が覚めるようになった気がします。困ったもんです、、、。(2018年夏詠)
夏川の列なして行く恋の鯉
川に住む鯉の田植時の短期間の繁殖行動なのですが、説明するのはなかなか難しい光景です。この行動が数日続いた後、上流の浅瀬に移動して早朝に一斉に産卵をします。迫力があります、、、。(2018年夏詠)
田蛙の声止みしとき真の闇
水が入ったのが四日前、次の日の夕方に代掻き、一日置いて昨日の夕方に田植が終わった近所の田圃。今朝散歩の途中で見ると、まだ濁った水の中に粒々の入ったゼリー状の大きなかたまりが二か所も。蛙の卵です。驚きです。そもそも水が入ると待ってましたとどこからか出て来る蛙が不思議なのですが、田植が終わって一晩たった田圃にもう卵があるなんて、、、。(2018年夏)