掲句は昨年、元気な柴犬に引かれて行く老爺。先日散歩の途中で、SUVを止めて遊ばせた黒ラブを手入れしている女性に出会いました。ちょうど亡くなった愛犬もみじと同じぐらいの大きさ、懐かしくてつい声を掛けて触らせてもらいました。人懐っこさも同じくらい、久しぶりの感触でうれしいひと時でした。また出会いたいのですが、車は他県ナンバー、それも関東、でした、、、。(2022年夏詠)
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遠ざかる靴音一つ明易し
夜明と共に起きだして、のつもりで起きだしたが、もう窓の外を過ぎてゆく足音があった、、、。(2020年夏詠)
明易と競ふ一番列車かな
この時季、もう完全に列車のほうが負けています、、、。(2019年夏詠)
雄鶏の声の遠くに明易し
早朝の散歩で聞えて来た雄鶏の声、何だか懐かしい。いかにも夏の朝らしい高らかな声。実家でも鶏は何匹も飼っていたが雄鶏はいなかった。理由は簡単で、卵を産まないからだろうと思うが、あの声が毎朝身近でするのも考え物かも知れない、、、。(2018年夏詠)
一声をあげて始発か明易し
最近、ますます早く目が覚めるようになった気がします。困ったもんです、、、。(2018年夏詠)
明易の新聞受に音一つ
静かに車の音がして、新聞受にコトリと音がする。車はまた静かに去っていく。目覚めたような目覚めてないような感覚の中で薄目を開け、部屋の明るさで時間を測る。五時までもう少し、、、。(2017年夏詠)
入る音出る音駅の明易し
秋ですがまあいいだろうと夏の句です。しばらくは混合、、、。(2016年夏詠)
明易し日毎に鳥の声かはり
時々、ホトトギスの声で目覚めます。遠くで鳴く声ですが、よく透ります。キジの声の時もあります。これは近い所、たぶん近所の畑か、吉井川の土手です。ピーヒョロピーヒョロうるさいのはトンビ、これは窓から見える近くの電柱です。起きろと言わんばかりの声で鳴きます、、、。(2016年夏詠)
会釈して笑顔の老女明易し
私の母もそうでしたが、女性の多くがご主人を亡くされて少し経つと、一時的に精神障害が起きるような気がします。たいていの場合は時間と周囲の気遣いで元に戻られるので、病人扱いせずに静かに見守ってあげるのが一番と思っていますが、近所のそんな女性の中の一人、普通の笑顔が返ってくるようになった日の句、、、。(2014年夏詠)
明易し踏切の音よく響き
我が家から二軒おいて用水路、その向こうに吉井川の土手があり姫新線の踏切がある。踏切の音は最初大きくて、少し小さくなりしばらくして列車が来る。春夏秋冬変わらないが、夏の朝の踏切の音は軽やかに良く響く、、、。(2014年夏詠)