泳ぐほどプール孤独でありにけり

夏休みに入った数日間はプールも子供が多くて大変でしたが、ここに来てちょっと落ち着いた感じです。たぶん水泳大会も一通り終わって、本気で練習する子がいなくなったせいでしょう。遊びの子供たちは屋外の流れるプールや滑り台へ行きますから、それほど邪魔にならないのです。プールは孤独に泳げるぐらいのほうが良いです、、、。(2015年夏詠)

遠花火音に庭下駄突つかける

先週の週末から遠花火の音が聞こえるようになりました。最近は小さな花火大会が各地で開かれて、全く事前の情報が無いので驚くことがあります。先週も以外と近い音に慌てて見に出たのですが、結局音だけでどこの花火大会ともわからず仕舞いでした。もう花火大会のシーズンかと、その音に昔の記憶を重ねるのも良いものですが、、、。(2015年夏詠)

物言はぬ目高も餌を求めけり

家内が飼っているいるメダカ、留守の時は餌やりを頼まれるが、メダカは何も言わないのでついつい忘れてしまう。それでも傍を通るとなんとなく気配がすることがあって、そんな時は覗くと態度が明らかに餌を欲しがっている。慌てて餌をやるのだが、運が悪ければ見過ごすことも、、、。(2015年夏詠)

蝉穴を出やすきやうに庭掃除

今日は大暑、、、。昨日庭の掃除をしていたら山椒の葉っぱにすがって脱皮している蝉がいました。しばらく経ってまた見に行くと、前と全く同じ状態のままなのです。どうもおかしいので触ってみると全く動かない。半分ほど脱皮した途中で息絶えていたようです。それでと言う訳ではないですが、蝉に負担がかからないように、今日はちょっと丁寧に庭掃除をしました、、、。(2015年夏詠)

血流の如し朝より遠き蝉

錯覚なのか本当にそうなのか、耳の奥で自分の血流の音が続いているように感じることがあります。ちょうどそんな感じで、同じくらいの周波数で、朝半分ほど目覚めた感覚の奥に、遠くで鳴く蝉の声が聞こえてきます。集団で鳴くにいにい蝉、いよいよ夏本番です、、、。(2015年夏詠)

明易し踏切の音よく響き

我が家から二軒おいて用水路、その向こうに吉井川の土手があり姫新線の踏切がある。踏切の音は最初大きくて、少し小さくなりしばらくして列車が来る。春夏秋冬変わらないが、夏の朝の踏切の音は軽やかに良く響く、、、。(2014年夏詠)