裏窓の明るし残り柿に鳥

鳥が運んだ柿の種が芽を出し大きく育ち、去年ぐらいから実を付けるようになりました。残念ながら渋柿でした。熟柿になれば食べられるかもしれないと待ってみましたが、やっぱり少し渋が残った味でした。鳥たちが来て賑やかに遊んでいますが、さて鳥たちは食べてくれるかどうか、、、。(2015年冬詠)

真つ直ぐな道の続きに冬の山

とうとう雪の季節がやってきました。ヘッダーの写真も雪山に変えましたが今年の写真ではありません。掲句は昨年、その山を目指して北に走った時の句です。ヘッダーの写真のちょうど中央ぐらいの山でしょうか、その山裾あたりです。田舎です。有名になってしまった某ハチミツの会社があります、、、。(2015年冬詠)

駄菓子屋の窓に瞬く聖樹の灯

古い句です。徒歩通勤の途中に小さなお店がありました。子供用の駄菓子から日用品まである、昔の田舎にあったようなお店です。入口の引戸はサッシになっていましたが、入ったらチャイムが鳴って、しばらくして奥のほうから腰の曲がったおばあさんが出てきます。夜は厚手の白いカーテンが引かれ、お店の灯は消されます。残業した帰りに通ると、そのカーテンの向こうにいかにもささやかな聖樹と分かる明かりが瞬いていました、、、。その後おばあさんは亡くなり、お店も無くなってしまいました、、、。(2000年冬詠)