そう言えば減ったなあと感じるのが道端に捨てられた吸殻と煙草の空箱、良い事ですね。百害あって一利なし、、、。(2019年秋詠)
投稿者: 牛二
教会の尖塔高し秋の蝶
知人に誘われて見に行った教会の展示会。コーヒーとクッキーを頂いて、優しい皆さまとお話をして、お礼を言って外に出る。目の前を横切った白蝶を眼で追って振り返ると、蝶が昇る先に十字架のある塔、、、。(2019年秋詠)
秋草を分けて蹴り出す鬼燻
鬼燻(オニフスベ)はホコリタケ科の茸。白くて最初はマッシュルーム程度の大きさ。それが日毎に成長し、テニスボール、ソフトボールやがてハンドボールぐらいの白い球体となる。正体を知らないうちは不気味だったが、知ってみればただの茸、怖くはない。靴先で触ると結構硬い。コンコンとしているうちについ我慢できなくて蹴ってしまうと転がって土手の下へ。煙でも出るのかと思ったが若くて白いうちは大丈夫なようだ、、、。(2019年秋詠)
一枚を残す晩稲の黄金色
残っているのは晩稲だけです。もう十分黄金色なのに、と、素人考え、、、。(2019年秋詠)
十月や変温動物日を浴ぶる
今年は蛇の少ない年でした。多くてうれしいものでもありませんが、句材にはなります、、、。(2019年秋詠)
木犀や売物件の家一戸
ふと気づくと我が家の金木犀の枝に花が数個、まだ匂うとまではいかない数です、、、。(2019年秋詠)
兵の如並ぶ月夜の藁ぼつち
何か用途があっての事でしょう田圃一面に収穫の終わった稲束が立てて残してありました。月光の中に兵士が無言ならんでいるようでした。今日は十五夜、、、。(2019年秋詠)
秋深む使はぬままの日焼け止め
九月も今日まで。毎年の事だが、使うようにと渡されている日焼け止めは机の端っこに置いたまま。使ったほうが良いのだろうが、、、。(2019年秋詠)
稔り田を舐めて風来る勝手口
掲句は昨年の稲刈前です。我が家の周囲、大方は稲刈が終り静かな日常が戻って来ました。昔に比べるとずいぶん早くなりました。年ごとに耕作機械が変わり、育て方も工夫されて少しずつ変わって行くようです、、、。(2019年秋詠)
秋の野の衰へに似て我が記憶
知らず知らずのうちに抜け落ちて、抜け落ちた事さえ気づかない記憶。そんな気がする今日この頃、、、。(2019年秋詠)