色褪せしラグビーゴール晩夏光

昨年、ふと思い立って母校のグラウンドに行ってみました。夏草の伸びたフェンス越しに見る夏季休業中のグラウンドには人の姿はありません。色褪せたラグビーのゴールポストが晩夏光の中に微妙な存在感で突っ立っています。蝉の声、、、。(2016年夏詠)

炎昼やペットボトルが命綱

熱中症にご注意、水分補給は怠りなく、、、。と書きながら、どちらかと言えば昔人間で水分補給が苦手です。我慢して我慢して、さらに我慢して、終わったら一気に水分補給と言う学生時代でしたから、、、。(2016年夏詠)

引越の荷の重さうに蟻の列

暑い中を蟻の引越が続いています。なんだかしょっちゅう引越しているような気がします。雨続きの間に巣に不備が見つかったのでしょうか。それにしても、蟻って引越し先をどうやって見つけるのでしょうね、、、。(2016年夏詠)

畳屋の青き匂やせんぷう機

掲句はふと覗いた倉敷の街中の畳屋さんですが、この近くにも畳屋さんの工場があります。同じように表は満開で、大きな扇風機が回って、畳の匂いがしてきます。おまけに大きな音でラジオが鳴っています。懐かしい町工場の風景、周囲は田圃です、、、。(2016年夏詠)

娘が吹いて母が追ひかけ石鹸玉

分譲地に新しく建った家の前で、お母さんと女の子がシャボン玉で遊んでいました。よくある景ですが、違うのは追っかけているのがお母さんな事。きっと成長しても姉妹のような母娘になるんだろうと思いました、、、。(2016年夏詠)

蜘蛛の囲を払ふ手刀二度三度

くっつく前なら避けもできるが、くっついたら払うよりしょうがない。て言うんで、相撲の手刀よろしく二度三度と払う、それでもダメならさらに二度三度。たいした害ではないけれど、蜘蛛の糸が眼鏡の表面にくっつくと以外と面倒、、、。もうすぐ名古屋場所が始まります、、、。(2016年夏詠)