薄っすらと見える朝霧の川面、二羽の鴨が静かに進んでゆく。仲がよさそう、、、。(2024年秋詠)
カテゴリー: 2024
やや寒し雲より低く軍用機
突然爆音が聞こえて、あっという間に通り過ぎて行った、、、。(2024年秋詠)
残されし晩稲一枚刈田中
収穫が終わった田圃が広がる中に一枚だけ刈り残した田圃がある。周囲の田圃は刈跡に芽が出てすでに青々と育っている。晩稲かなと思うが素人には分からない。夕暮れに見るとちょっと寂しい、、、。(2024年秋詠)
身に入むや草に覆はる猫の墓
我が家の門前で死んだ野良猫、正月で役所も休みだったので、自分で河原まで運んで埋めてやった。それから時々散歩のついでに見に行ったがいつの間にか足が遠のいていた。昨年の秋久しぶりに思い出して行ってみたら場所も判らないぐらい草に覆われていた。それから一年、今年も行ってみたが、今年は道まで葛に覆われていて、近づくことすら出来なくなっていた、、、。(2024年秋詠)
虫の声唐突に止み残る闇
「秋の夜長の虫の声」としゃれこんでいると突然途絶える虫の声、残るのは闇、なにやら不気味、怪しい動物でも来たか、、、。(2024年秋詠)
新豆腐朝より湯気の立つ工場
散歩途中にある川向うの豆腐工場、早朝からもうもうと湯気がたっている。あれは新豆腐ではないだろうが、とは言え早朝から作られている出来立ての豆腐はきっと美味しいだろうなあ、、、。(2024年秋詠)
タケコプターあればと思ふ紅葉山
思うように進まない今年の秋です。掲句は昨年、TVのドローンでの紅葉山の中継を見ながらふとこんな事を思ってしまいました。「ドローンも良いけど竹コプターがあったらなあ」と、、、。(2024年秋詠)
武家屋敷意外に狭し柿熟るる
意外とこじんまりとした感じの武家屋敷。何となく武士の質素な暮らしぶりが見えるような気がする。庭の柿の木が実を付けている。この実も屋敷に合わせるように少し小ぶり、、、。(2024年秋詠)
鴨渡る山湖一夜の宿として
川の鴨が増えたり減ったり、と言う事はここは経由地と言う事なのだろう。もう少しすればその中から、水面の広さと餌の量に見合った適度な数の鴨が残り、賑やかな日々を過ごす事になる。そんな鴨を見ながら山の湖に思いをはせた時の昨年の句、、、。(2024年秋詠)
鵙の声親し生態知りてより
鵙の声が賑やかです。縄張りを主張しながらせっせとはやにえを作っているのでしょう。はやにえは厳冬期の保存食と思っていましたがそれだけでは無いそうです。厳冬期に始まる恋の為の大事な栄養食、はやにえの量が恋の成就を左右するとか。がんばれよ、、、!(2024年秋)