先日の台風の雨で急に彼岸花の茎が伸び始めました。莟に少し赤色が見えています。もうすぐです。掲句は昨年、稲刈後の田圃の向こうに見える彼岸花、、、。(2021年秋詠)
月: 2022年9月
狭き道さらに狭めて葛の花
葛は強いですね。1日で1メートルは伸びると聞いたことがあります。気が付くと道まではみ出して、もう花が咲いています。勝てません、、、。(2021年秋詠)
堰開けて通す萍紅葉かな
稲が稔るのと一緒に浮草も色づいてくる。稲の誇らしげな色に比べて、こちらはちょっと寂しい。上流の田圃の落し水で用水路に出た浮草が下流の堰を越えられずに溜まっている。その堰の板を外して浮草を流してやる。しばらく行くとまた次の堰があるだろうが、とどまったり流れたりしていくうちに、いつの間にか浮草は無くなって行くから不思議だ、、、。(2021年秋詠)
小鳥来る矢印赤き道標
白地の板に黒い文字で会社名、その横に赤い矢印、どこにでもある道しるべです。その上に小鳥、これは珍しい、、、。(2020年秋詠)
蝉の声しだいに遠き九月かな
雨続きの中、さすがに蝉の声は少なくなりました。今聞こえているのはたぶん土手の桜並木あたり、耳鳴りほどの蝉の声、、、。(2021年秋詠)
秋暑し人つ子一人なき大路
台風のせいでしょうか、涼しくなりかけたと思ったらまた暑くなってしまいました。掲句は偶然の一瞬、人影の無い倉敷美観地区にて、、、。(2021年秋詠)
早起きの鵙あり一番列車来る
早起きと言っても鵙は明るくならないと起きて来ない。冬至に向かって朝はだんだん遅くなる。始発の通過時刻は変わらない。そうすると夜明と始発の通過が重なる頃と言えば、ちょうど今頃の句だったか、と昨年の句を自分で推理してみる、、、。(2021年秋詠)
初鴨の数へ十指の余る数
掲句は昨年、今年は昨日集団を発見。今年は十指では足りない数(十五六羽)でした。どんどん数が増えてくれると嬉しいのですが、、、。(2021年秋詠)
昨日より今日の大きさ毒茸
急に秋らしくなって来ました。雨は降るしあちこちに茸が生えています。たぶん毒茸でしょう。茸は怖いって言いますから一応疑う事にしています。立派な大きさで色も見事、美味しそうですが、、、。(2021年秋詠)
苦瓜の垣の衰へ九月来る
九月、苦瓜の垣も糸瓜の垣もそろそろ片付けの頃ですね。在職中にISOの活動の一環でグリーンカーテンに挑戦した事を思い出します、、、。(2021年秋詠)