朝の道に轢死の蝮の子が一匹、草原要注意の季節です。掲句は以前見た景を思い出して詠んだ句です。知り合いの農家の男性が畦道で大きな棒を何度も振り下ろす姿、遠くから見ても分かるその全身の力の入れよう、すぐに蝮と直感できました。後で聞くと確かにその通りでした、、、。(2021年夏詠)
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開け放ち赤子泣かせる夏座敷
道路から数枚の田圃を挟んで家並があります。赤ん坊の泣き声がします。戸を開けた広い座敷の見える古い造りの農家、たぶんこの家です、、、。(2021年夏詠)
汗拭けば影も汗拭くアスファルト
今日ぐらいから暑さが少し和らぐとか。そうなって欲しいものですね、、、。(2021年夏詠)
日に向かふ暑さ日を背にする暑さ
行きは前から、帰りは後から、どちらも暑いのですが、、、。(2021年夏詠)
ちりちりにその身を捩り夏の芝
樹はその葉を落として旱に耐えます。芝は葉を捩るように細くして旱に耐えます。サンダル履きだとそのとんがった葉先が足をつついて痛いぐらいです、、、。(2021年夏詠)
夏暁の光と陰にある静寂
七月です、、、。(2021年夏詠)
夏燕テントものともせず抜ける
道の駅の外に立つ仮設のテント、時たま燕が通り抜けて行く。その先に見えるのは子育て中の燕の巣、テントは暇そうだが燕は忙しそう、、、。(2021年夏詠)
むんむんと梅雨の晴間のにはたづみ
梅雨の晴間のつもりでしたがどうやら明けたようですね。なんと短い梅雨だったことでしょう。梅雨の句の予定が狂ってしまいます、、、。(2021年夏詠)
半ば枯れなかば生くる樹梅雨茸
数年前から衰えの見えていた栗の木、昨年はまだ半分ぐらいは青い葉が見えていましたが、今年は完全に枯れたようです。掲句の昨年すでに木の根元に見えていた梅雨茸、今年はますます元気で、徐々に木を占領しつつあるようです。鮮やかな土色です、、、。(2021年夏詠)
コロナウイルス流してしまへ梅雨の川
今年はおかしな梅雨ですね。頭も身体も混乱してしまいそうです。掲句は昨年の梅雨らしい梅雨、水が出る度に川を見に行っていました。祈りを込めながら、、、。(2021年夏詠)