大川の水の流れが変わり中州となった所。歩いては渡れない。春には時々雉の声がする程度。そこに夏には葭切の賑やかな声が一日中聞こえる。すっかり自分たちの縄張りにしてしまったような賑やかさ、、、。(2024年夏詠)
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葭切の阿鼻叫喚の日々続く
洪水対策で林のようになっていた川の中州の木々が切られたのが葦切にとっては良かったのか、今年はやたらと多い。一日中ギョッギョ、ギョッギョと賑やかです、、、。(2019年夏詠)
よしきりや瀬音高めし昨夜の雨
よしきりを知ったのは中学校の教科書に載っていた「行行子(よしきり)は鳴く/行行子の舌にも春のひかり」という草野心平の富士山の詩の一節でしたが、私の育った田舎によしきりの飛来はなく、その鳴声から付いたという行行子の名前も、知識として興味を持っただけでした。それが、今の住所に移って数年後のある年に、突然吉井川の中州から聞きなれない「ギョッ、ギョッ、シ、ギョッ、ギョッ、シ」という声が聞え始めたのです。「あ、これがよしきりだ」とすぐに分かりました。それから毎年、この声を聞くと、草野心平の詩を思い出してうれしくなります。心平の詩は春ですが、俳句では夏、この辺りではちょうど夏に合わせたように聞え始めます、、、。(2014年夏詠)