牛のごと塩舐めて出る炎暑かな

【夏点描】その10 私の実家は農家で牛を飼っていました。牛にミネラルを採らせる為か、牛用の大きな色のついた塩のかたまりが置かれていました。牛はそれを大きな舌で時々ぺろりと舐めるのです。牛は炎暑の中には出ませんが、それでちょっと元気になったように見えました。近年「熱中症予防に塩分を」なんて言われだしてその事を思い出し、ちょっとだけ真似てみましたが、、、。<これで昨年の応募作の十句は終わりです。今思えば足りない所が多いですね。そこを修正して今年も応募します。今年の十句は来年書きますので期待してください。>(2025年夏詠)

猫眠る主亡き後の籐の椅子

【夏点描】その7 散歩途中で見かけるお宅。ご主人が亡くなったと聞いたのはいつだったか。縁側に出された籐椅子に猫が眠っている。たぶんご主人愛用の籐椅子と思うが、使われている所を見た事はなかった、、、。(2025年夏詠)

窓開けて守宮の落つる古畳

【夏点描】その6 子供の頃に実家でヤモリを見た記憶は無いのですが、なぜか今は居るのです。それも普段人のいない家だからか不用心です。窓を開けるまで平気で動かない。開けた途端に畳の上に音がして、、、。(2025年夏詠)

突き抜けて屋根の上なり今年竹

【夏点描】その5 実家の少し山へ入った所にある使わなくなった小屋。簡単なつくりの壁の無い二階建て。いつの間にか周囲が竹藪に変わり、その中の一本が小屋の中央からトタン屋根を突き抜けて、、、。(2025年夏詠)