軽やかな犬のギャロップ遠雪嶺

空が晴れて遠くに雪をかぶった山並が見えている。こんな日に散歩に出ると気分が良い。こちらが気分が良ければ、犬もまた同様、自然と足の運びが軽やかになる。それがギャロップかと言うと、怪しいもんだが、、、。(2014年冬詠)

添ふ星のひそかに冬の月天心

元旦の早朝に散歩に出ると、明けかかった空に星を従えた、半月ぐらいの月が光っていました。きれいでした。掲句は一昨年前の冬の満月です。冬の月は秋の月と違って、晒されたような美しさがありますね。寒くてゆっくりとは見られませんが、、、。さて、今日は小寒、いよいよ寒さ厳しく、と例年なら書けるのですが、、、。(2014年冬詠)

初旅の後の日常大あくび

句は昨日の続きです、別の話題を、、、、。昨年の古本市で山手樹一郎の時代小説を三冊貰って来ました。たまには、、、ぐらいのつもりで貰った本ですが、読み始めるとこれが面白い。勧善懲悪で全く悪意が無い。その底に適度な男女のロマンスが描かれており、これも昭和世代には心地よいのです。そんな訳で、床の中で読んでいるとついつい遅くなってしまう。最近は睡眠不足の毎日で、あくびは出るが俳句が詠めない、、、。(2015年新年詠)

父母を足せば我顔初鏡

当たり前と言えば当たり前なんですね、、、。鏡の中の自分に、父や祖父の確かな面影を見つける事が多くなって来ました。礼服なんかを着て真面目な顔をしていると、余計にそんな気がしてしまいます。それだけ自分が歳を取ったという事なんでしょう、、、。(2015年新年詠)

包丁の痩の年月去年今年

掲句の包丁はかれこれ25年ほど前、初詣に落合の木山神社へ行き始めた頃、境内の屋台で買った、新見の松水と言う刃物屋さんのものです。以来研ぐのは私の役目、刃の欠けも何度も研いで直しました。さすがに痩せて、他の包丁に比べるとずいぶん軽く感じます。それでも手放せないのは、愛着でしょうか。刃物にはそんなところがありますね。まるで我が人生のよう、なんて、研いでいて思った時の句です、、、。(2012年新年詠)

一息に登る石段初社

明けましておめでとうございます。皆様良いお正月をお迎えでしょうか。今年一年が皆様にとって良い年でありますように、心からお祈り申し上げます。本年も昨年同様にご愛顧のほどをお願いいたします、、、。掲句、落合の木山神社での句です。まずは年の初めの体力測定、と言ったところでしょうか。この石段を登りきると「まだ大丈夫」、とホッとするのです。霊験あらたかなお勧めの神社です。是非お参りください、、、。(2012年新年詠)

年用意終へて社務所の空つぽに

昨年の納め句会(12月25日)、阿智神社での句です。もっとも平日の阿智神社の社務所は空っぽの時のほうが多いような気がします。今年(12月24日)もそうでした。掃除が行き届き、随所に飾られた新しい注連縄の新しい紙垂の白色が際立って見えました、、、。さて今日は大晦日、どこの神社の社務所も夜を待つばかり。宮総代の皆様お疲れ様です、、、。(2014年冬詠)

用水にぬつと顔出す残り鷺

歩いて通りがかったちょっと深めの用水路から鷺の首がぬっと出てきた時の句です。驚いたの何のって、近くで見ると鷺の顔は大きくて怖い。ところで、この鷺は何と言えば良いのだろうかと帰って調べたら「残り鷺」が出ていた。なるほどなあ、これだ、、、。どうにかこうにかブログの引越し作業が終わりました。同じ状態にしたつもりなのですが、もしかどこか変なところにお気づきでしたら教えてください。疲れた~、、、。(2014年冬詠)